GPS 津波計ホームページ  解説(研究の概要、今までの経緯、めざすもの)  大船渡市 GPS 津波計実証実験

ー 研究の経緯(既往の成果)ー

海上実験にて潮位,津波,波浪を観測

GPS津波計(観測ブイ)の研究開発は,東京大学地震研究所と日立造船(株)技術研究所の共同研究として, 1996年にスタートした.2年間の要素的研究の後,文部省科研費による研究として相模湾油壺沿岸に小型のGPS 津波・潮位計を設置し,試験観測を開始した.この基本機能実験では,多くの知見が得られたが,一例として,G PS津波計のデータと油壺検潮所の潮位観測記録との比較を図1に示す.両者の潮位観測結果は良く一致しており, 潮位観測におけるGPS津浪計の有効性が検証された.

第2段階として,文部省地域連携型科研費を得て外洋仕様のGPS観測ブイを製作し,岩手県大船渡市の沖合2k mに設置した.ここでは,無線によるオンライン常時観測を実施した.この実海域実験で得られた成果は大きく, 大船渡市の協力のもとに観測値をリアルタイムでネットワーク上に配信し,多くの市民の方々に観測情報の提供を 実施した.津浪を最初にキャッチしたのは,2001年6月のペルー沖地震で発生した津波である.観測結果を図2に 示す.同日午前4時過ぎに第一波目の津波襲来を感知し,その後も約10cm振幅の津波を継続的に捕捉している.ま た,図中の大船渡検潮所での観測記録(縦軸を20cmずらして表示)とも非常に良く一致している.また,図3は, 2003年 9月26日に発生した十勝沖地震津波の観測結果である.この結果から,沖合地震による津波の観測精度を確 認することができた.

沖合展開

これらの研究成果をもって,文部科学省の独創的革新技術開発公募制度に応募したところ、GPSによる津波観測 の実用性,有益性を認めていただき,「GPS津波計の沖合展開技術に関する研究」が採択された.今回の室戸岬 沖合における実証観測は,2002年から3年計画でスタートした本補助金研究の成果や知見に基づいて実施されるも のである.

共同研究メンバー

・東京大学地震研究所 加藤照之教授
・(独)港湾空港技術研究所 永井紀彦室長
・人と防災未来センター 越村俊一専任研究員
・日立造船(株)技術研究所 寺田幸博主席研究員他